遠隔医療のUI/UX:誰にでも優しいサービス設計の重要性

遠隔医療UI/UX

遠隔医療がこれから本当に社会に根付いていくためには、技術の進化と同じくらい「どう使われるか」という視点が非常に大事。個人的に注目しているのが「使いやすさ」、つまりUI/UXです。

なぜUI/UXが重要か

遠隔医療を本当に必要としている人たち、例えば地方に住むおじいちゃんやおばあちゃん、病気や障害で外出が難しい方々。彼らにとってスマホの操作自体がハードルになることがあります。せっかく医療へのアクセスを広げるための技術なのに、入り口でつまずかせてしまったら本末転倒です。

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Webアクセシビリティの活用

高齢者が見やすいとされる文字サイズや色のコントラスト比には具体的な基準(WCAG)があります。操作手順を極力シンプルにしたり、専門用語を避けたり、音声入力に対応したり。実際のエンドユーザーにプロトタイプを触ってもらって、フィードバックをもらう地道な作業が不可欠です。

遠隔医療の未来って、画期的なテクノロジーで医療の形を劇的に変えることだけがゴールじゃない。優れたUI/UXという「優しさ」がなければ意味がないんです。

本人だけでなく家族や支援者が使う場面を織り込んだ設計

遠隔医療の画面を実際に操作するのは、必ずしも患者本人とは限りません。離れて暮らす家族が予約を代わりに取ったり、訪問した支援者が一緒に画面を見ながら進めたりする場面は珍しくないはずです。ところが多くの設計は、本人が一人で完結して操作することを前提にしています。ここに現実とのずれが生まれます。

代理での操作を想定するなら、誰がどの立場で入っているのかが画面上で分かること、権限の範囲が明確であることが必要になります。同時に、本人の意思を確認する場面をどう組み込むかという問題も出てきます。使いやすさを追いかけると手続きを省きたくなりますが、医療という領域では省いてはいけない確認があります。

使いやすさを導入後も検証し続けるための仕組みづくり

使いやすさの検証は、リリース前に一度やって終わりというものではありません。実際に運用が始まると、想定していなかったつまずき方が次々に見えてきます。どの画面で操作が止まっているのか、どこで問い合わせが集中しているのか。こうした情報を拾い上げて改善に回す経路を作っておかないと、初期の設計思想はすぐに現実から離れていきます。

現場のスタッフから上がってくる声も貴重な材料です。患者から同じ質問を繰り返し受けているなら、それは画面の説明が足りていないという信号です。開発側と現場が定期的に話す場を持つこと。地味ですが、これが結局いちばん効きます。優しい設計は一度作って終わりではなく、使われ続けるなかで磨かれていくものです。